はやこまブログ

(当サイトはプロモーションを含みます)

土木

岸壁と物揚場の違い

投稿日:2019年7月25日 更新日:

岸壁や物揚場に停泊している船

船を係船させるための「岸壁」や「物揚場」と呼んでいるこれらの施設ですが、違いを説明できますでしょうか。

「誰かに今さら聞くのも恥ずかしい」との思いからこの記事にたどり着いた人も多いのではないでしょうか。

この記事を読めば「岸壁」と「物揚場」の違いをすぐに理解できます。
どうぞご覧ください。

岸壁と物揚場の違い

岸壁と物揚場の違いは、それぞれの施設の前面の「水深」です。

岸壁と物揚場は、実は同じ係留施設でその構造も一緒です。

なぜ呼び方が違うのかと言うと、前面の水深により使い分けています。

  • 水深が浅いのが「物揚場」
  • 水深が深いのが「岸壁」

水深が何m以下が物揚場で何m以上が岸壁と呼ぶのかは、港湾施設か漁港施設かで違っています。

まずは港湾施設のときの呼び名の違いを解説します。

港湾の場合

  • 水深が4.5m以上の場合は「岸壁」
  • 水深が4.5m未満の場合は「物揚場」

施設の呼び名は

  • -4.5m岸壁
  • -3.5m物揚場

などと表記されます。

続いては漁港施設のときの呼び名の違いを解説します。

漁港の場合

  • 水深が3.0m以上の場合は「岸壁」
  • 水深が3.0m未満の場合は「物揚場」

施設の呼び名は

  • -3.0m岸壁
  • -2.0m物揚場

などと表記されます。

・あわせて読みたい
>>>「公有水面埋立法を勝手にひらがな・現代語化

まとめ

岸壁と物揚場は基本的には同じものですが、水深によって呼び方が違います。

  • 港湾においては水深4.5mが基準
  • 岸壁は水深4.5m以上、物揚場は水深4.5m以下
  • 漁港においては水深3.0mが基準
  • 岸壁は水深3.0m以上、物揚場は水深3.0m以下

岸壁は水深が深く、物揚場は水深が浅いということになりますね。

港湾は漁港に比べると割りと大きな船舶が停泊する機会が多いため、岸壁と物揚場を使い分けるための水深も異なっているのだろうと思われます。

岸壁と物揚場の違いをご理解いただけたでしょうか。これで恥ずかしい思いをしなくてすむかもしれませんね。

以下の記事も、違いがわかりにくい施設についてご紹介しています。あわせてご覧ください。

・あわせて読みたい
>>>「港湾と漁港の違い
>>>「堤防と護岸の違い

-土木

執筆者:

関連記事

アスコンの意味を解説【土木】(アスファルトとコンクリートとの違いも解説しています)

土木で使われる「アスコン」の意味や、アスファルトとコンクリートとの違いをざっくりと解説しています。

基面整正と不陸整正

基面整正と不陸整正の違い

基面整正と不陸整正の違いを簡単に解説しています。

堤防

堤防と護岸の違い

堤防と護岸の違いを説明できますでしょうか。似ているようで実は違う二つの施設について、その違いや特徴をご紹介しています。

市場単価と標準単価の違い【土木・積算】

公共工事の積算にてよく使用される「市場単価」と「標準単価」の違いをざっくりと解説しています。

埋戻と盛土の違い(土木)

埋戻(うめもどし)と盛土(もりど)の違いを、簡単な図を使って解説しています。