まだ固まっていないコンクリートを表すフレッシュコンクリートには5つの性質があります。
その5つの性質とは次のとおりです。
- コンシステンシー
- ワーカビリティー
- プラシチシティー
- フィニッシャビリティー
- ポンパビリティー
これらの用語について調べても、難しい専門用語で説明されることが多いので理解できませんよね。しかもカタカナばかりで覚えづらい。
現場でこれらの用語が飛びかうし、土木施工管理技士の試験でも違いを出題されるので覚えておきたいところですね。
現場で単語が出てきたときに意味が全く分からないと、技術者として少し恥ずかしい思いをしてしまいます。
この記事では土木初心者向けに違いを簡単にご紹介していきます。
目次
コンシステンシー/consistency
コンシステンシーは、変形や流動に対する抵抗の程度。つまりコンクリートの軟らかさを言います。
コンクリートの軟らかさは、水分の多い・少ないにより決まっていきます。
- 「コンシステンシーが大きい」コンクリート中の水分が少なく硬い
- 「コンシステンシーが小さい」コンクリート中の水分が多く軟らかい
コンシステンシーは次のワーカビリティーと密接な関係を持っていますので、セットで覚えましょう。
ワーカビリティー/workability
- workは作業
- abilityは性能・しやすさ
つまりワーカビリティーは、作業のしやすさを表します。
ここで言う作業とは、コンクリートの運搬や打設、締固めなどのことです。
「ワーカビリティーが良い」というのは作業がしやすいと言うことです。
先ほど説明したコンシステンシーと密接な関係を持っています。
コンシステンシーはコンクリート自体の性質を言い、ワーカビリティーはコンクリートを使った作業のしやすさのことを言います。
つまり、コンシステンシーが大きい(硬い)コンクリートを使えば、必然的にワーカビリティーも悪くなるということです。
プラシチシティー/plasticity
語源となるplasticという単語には、「物質が自由に変形する」という意味があります。
コンクリートは型枠内に打設することがほとんどのため、型枠に詰めやすく、材料が分離したりしないかという意味です。
フィニッシャビリティー/finishability
フィニッシャビリティーとはコンクリート打設後の仕上げやすさを表します。
平らにしやすい・滑らに仕上げやすいと言った意味です。
- finishは終わり・仕上がり
- abilityは性能やしやすさ
と言った意味になります。
水分量や骨材の粒形によってこのフィニッシャビリティーが変わってきます。
ポンパビリティー/pumpability
ポンパビリティーはコンクリートポンプ車で圧送がしやすいかを表す用語です。
「ポンパビリティーが良い」コンクリートは、コンクリートポンプ車のホースに詰まらず圧送がしやすいということです。
- pumpはポンプ
- abilityは性能やしやすさ
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まとめ
フレッシュコンクリートの5つの性質がわかりましたでしょうか。
- コンシステンシーとは、コンクリート自体の軟らかさ
- ワーカビリティーとは、作業のしやすさ
- プラシチシティーとは、型枠への詰めやすさ
- フィニッシャビリティーとは、仕上げのしやすさ
- ポンパビリティーとは、ポンプ圧送のしやすさ
カタカナだけ見つめていても良くわかりませんが、英単語を覚えるとイメージしやすくなりますよ。
これでそれぞれの性質の大まかな違いをイメージしやすくなったのではないでしょうか。
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