「堤防が決壊した」「護岸が崩落した」などのフレーズを今までにニュースなどでも一度は聞いたことがあると思います。
あなたは堤防と護岸の違いを説明できますでしょうか。
「誰かに今さら聞くのも恥ずかしい」との思いからこの記事にたどり着いた人も多いと思います。
この記事を読めば「堤防」と「護岸」の違いをすぐに理解できます。どうぞご覧ください。
堤防と護岸の違い
堤防と護岸の違いは、わかりやすく分けると以下の二つです。
- 施設の構造
- 設置する目的
それでは堤防と護岸についてそれぞれ解説していきます。
堤防とは
- 堤防の構造…地面の高さをあげて作られる施設
- 堤防を設置する目的…背後の住宅などを守るため
これらが堤防と呼ばれる施設です。以下が図解です。
もともとの地面より高く土を盛っているのがわかりますね。大きな川の河川敷はこのタイプが多いです。
次も堤防の図です。
次に出てくる護岸と少し似ていると思うかもしれませんが、もともとの地面より高く盛っているのが特徴です。
堤防は川沿いにあることが多いです。大きな川沿いの河川敷なんかは堤防であることが多いです。堤防のてっぺんは道路になっていたりすることもありますよ。
「堤防」という漢字の意味を読み解くと以下の通りです。
- 堤防の「堤」は、土手という意味
- 堤防の「防」は、防ぐという意味
土手のように高く盛って背後を防ぐのが堤防です。
続いては護岸について解説します。
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護岸とは
- 護岸の構造… 地面の高さを変えずに作られる施設
- 護岸を設置する目的… 海岸線などが無くならないように守るため
これらが護岸と呼ばれる施設です。以下が図解です。
護岸は海沿いにあることが多いです。海岸線が波で削れて無くなっていくのを防ぐために設置されます。
「護岸」という漢字の意味を読み解くと以下の通りです。
- 護岸の「護」は、守るという意味
- 護岸の「岸」は、海や川などが陸地に接している箇所を表す
海岸を守るのが護岸です。
続いては堤防と護岸の違いをまとめて解説します。
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まとめ
- 堤防は地面の高さをあげて作られる施設
- 護岸は地面の高さを変えずに作られる施設
- 堤防は背後の住宅などを守るための施設
- 護岸は海岸線などが無くならないように守るための施設
堤防と護岸の違いをご理解いただけたでしょうか。
似ているようで実は違う施設だということがイメージできたのであれば幸いです。
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