道路上に設置されている道路付属物についてざっくりと解説しています。名前がよく似ていたり、使用用途もよく似ていたりするのでややこしいですよね。
この記事では道路付属物の写真も交えながら具体的に解説しています。ご覧ください。
道路付属物の種類と用途
道路付属物とは、車両等が安全に走行するために道路上に設置されているものです。
ここでは公共工事の積算にてよく用いられる以下の5つの道路付属物について解説していきます。
- 視線誘導標
- 境界杭
- 道路鋲
- 車線分離標
- 境界鋲
なお、ガードレールなどの防護柵については以下のページについて解説しています。
>>>「 車両用防護柵の意味や種類について解説(Gr、Gp、Gc、Gb) 」
視線誘導標
視線誘導標と呼ばれる道路付属物は、夜間や降雨時などの視認性が低いときに道路線形が分かるようにするためのものです。
「デリネーター」「デリニェーター」「デリ」とも呼ばれています。
白色の細いポールの上に反射板が付いている物です。
反射板の色には白色と黄色があります。視線誘導標設置基準によると、車両進行方向の左側路側には白色を、中央分離帯や右側路側に黄色を設置するとしています。
>>>「 視線誘導標設置基準(国土交通省) 」
境界杭
境界杭は、道路と個人地との境界線を示すためのコンクリート杭です。
街中の道路沿いで見かけることがあるかと思います。河川沿いでも境界杭も設置されているのもよく見かけますよね。
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>>>「土木施工管理技士 おすすめの問題集・過去問と作文作成代行」
>>>「
効率の良い土木の勉強方法
」
道路鋲
道路鋲は、天候や昼夜を問わずに車両等の安全な通行を補助するものです。カーブやセンターライン、中央分離帯や縁石上などに設置することが多いです。
路面上に設置されるこの道路鋲は、大きなカーブがある箇所や峠道でよく設置されています。夜間では車のライトでよく反射されるので、とても目立ちます。
大きく分けると金属製と樹脂製の2種類があります。
金属製の道路鋲は、路面へ設置されることが多く、車で踏んでも破損しません。
樹脂製の道路鋲は、歩車道境界ブロックの上に設置されているケースが多いです。
この道路鋲は、俗称としてよく「キャッツアイ」とも呼ばれたりしています。「道路鋲」では伝わらなくても「キャッツアイ」と言えば伝わることがよくあります。
車線分離標
車線分離標と呼ばれる道路付属物は、「ポールコーン」や「ラバーポール」、「ポストコーン」とも呼ばれている樹脂製のポールです。
オレンジ色が主流ですが、最近では緑色やブラウンもあります。
歩道や走行車両の合流地点や中央分離帯などでよく使われている、ぶつかってもグニャっと曲がるポールです。
最近では高速道路の合流地点で、逆走防止のために設置されているケースも増えてきました。
この車線分離標には、構造別に以下の3種類に分けられます。
- 可変式
- 着脱式
- 固定式
それぞれの違いは、路面への固定方法により呼び名が違っております。
可変式
可変式の車線分離標は、路面へ「アンカーボルト1本」により固定します。
着脱式
着脱式の車線分離標は、路面へ「アンカーボルト3本」により固定します。
固定式
固定式の車線分離標は、路面へ「接着剤」により固定します。
境界鋲
道路付属物としての境界鋲は、丸型の金属病に十字が描かれたものを言うことが多いです。境界杭のように地上へ突き出ているものとは反対に、境界鋲は地上へ突き出さずに路面とフラットになるように設置されます。
測量で使用される測量鋲と同じです。
設置する場所によっては、よく上に土が被って見えなくなってしまうことがありますので、設置個所には配慮する必要があります。
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